スヌーカーの玉の数は、手球(白)を含めて22個です。内訳は赤球15個+カラーボール6個+手球1個。ただし「21個」と書く日本語サイトも多く、日本スヌーカー連盟(JSA)の公式サイトすら「21個のボールを使う」と記載しています。
この1個の差は、間違いではなく「手球を数えるかどうか」の違いです。台に並べる的球だけなら21個、プレーに使う全部なら22個。まずここを押さえれば、どのサイトを見ても混乱しません。
そしてもう一つ。スヌーカーの玉は、試合中に「実質1個増える」瞬間があります。フリーボールという状況で任意の球を赤球として扱えるためで、これが最高得点147点の壁を壊します。2026年3月20日、ロニー・オサリバン選手が実戦で153点を記録しました。
この記事では、球数という一点を徹底的に掘り下げます。公式規則の原文による決着、147→153→155の得点分解、競技別の球数・球径の早見表、そして日本で実際に22個の球に触れられる場所まで、初心者の「で、結局いくつ?」を完全に解決します。
迷ったときの答えは3つ。クイズ・試験なら22個(公式規則の記載)/台に並ぶ的球なら21個/三角ラックに入れるのは15個(赤球のみ)です。
結論:スヌーカーの玉の数は22個(的球21個+手球1個)
スヌーカーの玉の数は、公式規則上は合計22個です。赤球15個、カラーボール6個(黄・緑・茶・青・桃・黒)、手球(白)1個で構成されます。
根拠は一次情報にあります。WPBSA/IBSF発行の公式規則「Official Rules of the Games of Snooker and English Billiards」(2022年版) Section 1, Rule 2(a)には、次のように書かれています。
A set of balls comprises of 15 Red balls, and one each of the following coloured balls: Yellow, Green, Brown, Blue, Pink, Black and a White.
(出典:WPBSA/IBSF Official Rules of the Games of Snooker and English Billiards, 2022)
原文を数えると、15(赤)+6(カラー)+1(白)=22個。公式規則は手球(White)を1セットの構成要素として明記しています。したがって「1セット何個ですか」と問われたら、答えは22個です。
各球の色と点数の一覧
点数は赤球が1点、カラーボールが2〜7点です。この配点を覚えると、次章以降の得点計算がすべて理解できます。
| 球の色 | 個数 | 点数 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 白(手球) | 1個 | ─ | 打つ球。的球ではない |
| 赤 | 15個 | 1点 | ポット後は台に戻さない |
| 黄 | 1個 | 2点 | ポット後スポットに戻る |
| 緑 | 1個 | 3点 | ポット後スポットに戻る |
| 茶 | 1個 | 4点 | ポット後スポットに戻る |
| 青 | 1個 | 5点 | ポット後スポットに戻る |
| 桃(ピンク) | 1個 | 6点 | ポット後スポットに戻る |
| 黒 | 1個 | 7点 | ポット後スポットに戻る |
合計は22個、的球の合計点は15+27=42点分です。ただし赤とカラーを交互に落とし、カラーは毎回スポットに戻るため、1フレームで稼げる点数は42点をはるかに超えます。
三角ラックに入れるのは15個だけ
ラック(三角形の枠)に入れるのは赤球15個のみで、カラー6個は台上の決まった位置に直接置きます。
ここが初心者のつまずきどころです。ポケットビリヤードでは的球全部を三角に詰めますが、スヌーカーは違います。カラーボールは黄・緑・茶がバルクライン上(Dの端と中央)、青がセンタースポット、桃が赤球三角の頂点直前、黒がトップクッション寄りのスポットに単独で置かれます。
「22個」=規則上のセット総数(手球込み)。「21個」=台上の的球の数。「15個」=ラックに入れる赤球の数。聞かれている文脈で答えを使い分けてください。
なぜ「21個」と書かれるのか?日本スヌーカー連盟の記載を検証

「21個」表記の原因は、手球を数に入れないまま「ボールの数」と書いてしまう慣行にあります。国内の主要団体でも内訳と総数が食い違う記載が見られます。
実際に、国内の統括団体と地方協会の記載を確認しました。
- 日本スヌーカー連盟(JSA)競技説明ページ(2026年時点):「21個のボールを使う」と記載
- 神奈川県ビリヤード協会(KBA)ビリヤードの競技ページ(2026年時点):「21個のボール(1つの白色のキューボール、15個の赤色ボール、そして黒、ピンク、ブルー、ブラウン、グリーン、イエローの6つのカラーボール)を使います」と記載
後者は特に注意が必要です。括弧内の内訳を足すと1+15+6=22個になり、冒頭の「21個」と一致しません。手球を内訳に入れながら総数からは外している、という書き方の揺れです。
どちらの記載も「間違い」と断じるより、「手球を数えるか否かの基準が違う」と理解するのが正確です。ただし、内訳の合計と総数が食い違う説明をそのまま暗記すると、試験やクイズで答えを外します。必ず自分で「手球を含むか」を確認してください。
「的球21個」という言い方なら矛盾しない
手球を除いた的球だけを数えるなら、21個という表現は正確です。
ビリヤード情報サイトのWeb CUE'Sは「手球1個と的球21個(うち15個がレッド、残り6個がカラー)」という形で内訳を明示しています。この書き方なら数字が合います。つまり「21個」は誤りではなく、主語が「的球」であることが省略された表記なのです。
あなたが答えるべき数はどれか(判定チャート)
聞かれ方によって正解が変わります。次の3問で確定できます。
- Q1:クイズ・検定・試験で「スヌーカーで使う球は何個?」と聞かれた
→ 22個。根拠は公式規則 Section 1, Rule 2(a)(15 Reds+各色1個+White)。手球を含めて答えます。
- Q2:ゲーム開始時に台の上に並んでいる的球の数を聞かれた
→ 21個。赤15+カラー6。手球は開始時に台上の「D」内から自由に置くため、並べる的球には含めません。
- Q3:三角ラックに詰める球の数を聞かれた
→ 15個。赤球のみ。カラー6個はスポットに直置きでラック外です。
「22個」と答えて減点されそうな場面はほぼありません。不安なら「手球を含めて22個、台に並ぶ的球は21個です」と両方言えば完璧です。
スヌーカーとポケットビリヤードの違いは?球数だけでなく球の直径も違う
両者は球数も球径も台サイズも異なる別競技です。スヌーカーは球径52.5mm・22個・12フィート台、ポケットビリヤードは球径57.15mm・16個・9フィート台が標準です。
この差は実務的に重要です。球径が違うため、他競技の球やキューをそのまま流用できません。
キュースポーツ全競技 球数・球径 早見表
| 競技 | 総球数(手球込) | 的球数 | 球の内訳 | 球の直径 | 台サイズ | 最高得点/勝利条件 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| スヌーカー | 22個(的球21個) | 21 | 赤15+カラー6+白1 | 52.5mm ±0.05mm | 12ft(プレー面3569×1778mm) | 147点(理論最大155点) | WPBSA規則2022 |
| 6レッドスヌーカー | 13個 | 12 | 赤6+カラー6+白1 | 52.5mm | 12ft | 75点(18ポット) | JSA/Six-red World Championship |
| スヌーカープラス(1959) | 24個 | 23 | 赤15+カラー8+白1 | 52.5mm | 12ft | 210点 | Snooker plus(1959年考案) |
| エイトボール | 16個 | 15 | 的球15+手球1 | 56.5〜57.2mm | 9ft | 8番を規定通りポット | NBA競技規則2017 |
| ナインボール | 10個 | 9 | 的球9+手球1 | 56.5〜57.2mm | 9ft | 9番をポット | NBA競技規則2017 |
| ローテーション | 16個 | 15 | 的球15+手球1 | 56.5〜57.2mm | 9ft | 合計120点の過半(61点) | NBA競技規則2017 |
| イングリッシュビリヤード | 3個 | ─ | 白2+赤1 | 52.5mm | 12ft | 得点制 | WPBSA規則2022 |
| スリークッション | 3個 | ─ | 白・黄・赤 | 61.5mm | 大台 | 規定点数先取 | ビリヤードボール規格 |
| 四つ玉 | 4個 | ─ | 手球2+赤球2 | 61.5mm | 大台 | 規定点数先取 | ビリヤードボール規格 |
※スヌーカー行の「22個(的球21個)」の併記が、前章で扱った「21個表記」の由来です。
表の実務的な読み方(重要)
- 球は流用できません。 スヌーカー52.5mm、ポケット57.15mm、キャロム61.5mm。約4.6mmの差はポケット幅・ラックサイズ・スポット位置のすべてと噛み合わないため、自宅のポケット球でスヌーカーの真似はできません。
- キューも別物です。 スヌーカー用キューの先角(タップ径)は概ね9〜10mm、ポケット用は11〜13mmが一般的です。57.15mmの球を前提にした太い先角で52.5mmの小球を撞くと、狙点がずれてミスキューやカーブの原因になります。初回はハウスキューを借りてください。
- 台の広さが桁違いです。 WPBSA公式規則 Section 1, Rule 1(a)によると、スヌーカー台のプレーエリア(クッション面内)は3569mm×1778mm(11ft8½in×5ft10in、公差±13mm)。9フィート台の約1.8倍の面積を、より小さい球で狙うことになります。
「ビリヤードができるからスヌーカーもすぐ入れる」とは考えないでください。ポケットが狭く球が小さいうえに距離が長いため、同じ厚みでも許容誤差が大幅に小さくなります。最初の1時間は入らなくて当然です。
「ビリヤードの玉の数」を広く問われた場合、単一の答えはありません。エイトボールなら16個、ナインボールなら10個、スリークッションなら3個、四つ玉なら4個です。競技名とセットで覚えるのが確実です。
スヌーカーのルールと点数(色別)はどう決まる?
スヌーカーは赤球(1点)とカラーボール(2〜7点)を交互にポットして得点を積み上げる競技です。赤球は落としたら戻さず、カラーボールは落とすたび元のスポットに戻します。
この「戻す・戻さない」の非対称が、球数と得点の関係を決めています。
基本の進行手順
- 赤球を1個ポットする(1点獲得)。赤球は台に戻しません。
- カラーボールを1個指定してポットする(2〜7点獲得)。狙う色は自由に選べます。
- ポットしたカラーボールは元のスポットに戻される。
- 1〜3を繰り返す。赤球が台上にある限り、次は必ず赤球を狙います。
- 赤球が全部なくなったら、黄→緑→茶→青→桃→黒の順に低い点数から順番にポットしていきます(クリアランス)。
- このとき落としたカラーボールは戻さず、最後に黒を落としてフレーム終了です。
連続してポットし続けた得点の合計を「ブレイク」と呼びます。100点以上なら「センチュリーブレイク」です。
点数を最大化する「赤→黒」の考え方
得点を伸ばす鍵は、赤球のあとに常に最高点の黒(7点)を選ぶことです。
赤1点+黒7点で1サイクル8点。赤球は15個あるので、理論上は8×15=120点。そのあとカラー6個を順に落として27点。合計147点になります。これがマキシマムブレイクです。
カラーボールが毎回スポットに戻るからこそ、黒(7点)を15回も繰り返し使えます。「戻る球」と「戻らない球」の区別がスヌーカーの得点設計そのものです。
ファウルには最低4点が相手に加算されます。手球をポケットに落とす(インオフ)、指定球以外に最初に当てる、球を台外に飛ばすなどが対象です。関係した球の点数が4点を超える場合は、その点数が罰点になります(最大7点)。初心者は「入れる」より「ファウルしない」を優先すると勝ちやすくなります。
スヌーカーの147とは?155まで伸びる得点分解シミュレーター
147点はカラーを毎回黒で繋いだ場合の理論値で、フリーボールが絡むと理論最大は155点まで伸びます。実戦での最高記録は2026年3月20日の153点です。
ここが多くの解説記事で抜け落ちている核心部分です。順を追って分解します。
(A) 147点の内訳:36ポットの積み上げ
147点は、赤+黒を15サイクル(120点)+カラー6個クリア(27点)で構成されます。
| ショット番号 | ポットした球 | 単発点 | 累積点 |
|---|---|---|---|
| 1 | 赤① | 1 | 1 |
| 2 | 黒 | 7 | 8 |
| 3 | 赤② | 1 | 9 |
| 4 | 黒 | 7 | 16 |
| 〜 | (赤→黒を繰り返し) | 〜 | 〜 |
| 29 | 赤⑮ | 1 | 113 |
| 30 | 黒 | 7 | 120 |
| 31 | 黄 | 2 | 122 |
| 32 | 緑 | 3 | 125 |
| 33 | 茶 | 4 | 129 |
| 34 | 青 | 5 | 134 |
| 35 | 桃 | 6 | 140 |
| 36 | 黒 | 7 | 147 |
計算式は (1+7)×15 + (2+3+4+5+6+7) = 120 + 27 = 147点。ポット回数は36回です。
(B) 155点:フリーボールで「16個目の赤」が生まれる
理論上の最大は155点です。相手のファウルでフリーボールを得ると、任意の球を赤球として扱えるため、赤球が実質1個増えます。
フリーボールとは、ファウル後に狙うべき球が完全に隠れている(スヌークされている)場合、任意の球を「その球」として指定できる救済ルールです。赤球を狙う場面なら、任意のカラーボールを「赤(1点)」として扱えます。
| ショット番号 | ポットした球 | 単発点 | 累積点 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | フリーボール(=16個目の赤) | 1 | 1 | ★玉が1個増える瞬間 |
| 2 | 黒 | 7 | 8 | ★ここまでで+8点 |
| 3 | 赤① | 1 | 9 | 通常の147ルートへ合流 |
| 4 | 黒 | 7 | 16 | |
| 〜 | (赤→黒×15サイクル) | 〜 | 〜 | |
| 32 | 黒 | 7 | 128 | 赤15個すべて消化 |
| 33〜38 | 黄→緑→茶→青→桃→黒 | 27 | 155 | 最終クリアランス |
147 + フリーボール1点 + ブラック7点 = 155点。ポット回数は38回になります。147は「最高得点」ではなく「赤15個で到達できる上限」という理解が正確です。
(C) 2026年3月20日、実戦で153点が出た
World Snooker Tour公式(2026年3月20日)によると、ロニー・オサリバン選手がWorld Open(中国・玉山)準々決勝 対ライアン・デイ戦の第1フレームで、相手のファウル由来のフリーボールを起点に153ブレイクを達成しました。
147を超えるプロ公式記録として史上最高。従来記録は2004年のジェイミー・バーネット選手による148点で、22年ぶりの更新となりました。この試合は5-0でオサリバン選手が勝利しています。
(出典:World Snooker Tour 公式ニュース, 2026年3月20日)
理論値155に対して153。フリーボール由来の加点をほぼ完全に使い切った内容です。「玉が1個増える」という現象が、実際にトップレベルの試合で記録を書き換えたわけです。
(D) 6レッド版なら最高75点
球数を減らした6レッドスヌーカーの最高得点は75点です。
計算式は 6×(1+7) + 27 = 48 + 27 = 75点。ポット回数は18回。球数は13個(赤6+カラー6+手球1)です。日本スヌーカー連盟も「赤いボールを15個ではなく6個に減らしてプレイします」と説明しており、初心者が最初に触れる形式として現実的です。
147=赤15個の上限(36ポット)/155=フリーボールを含む理論最大(38ポット)/153=2026年の実戦最高記録/75=6レッド版の上限(18ポット)。球数が変われば上限も変わります。
球数が違うスヌーカーの種類(6レッド・スヌーカープラス)
公式に認められた球数違いのバリエーションがあり、6レッド(13個)と1959年考案のスヌーカープラス(24個)が代表例です。
6レッドスヌーカー:球13個・最高75点
赤球を6個に減らした短時間形式で、Six-red World Championshipという世界大会も開催されています。
1フレームあたりの時間が大幅に短くなるため、体験や練習に向いています。日本スヌーカー連盟も競技説明で6レッドに触れていますが、総球数の明示がないため、「赤6+カラー6+手球1=13個」という内訳を知っておくと現地で迷いません。
初心者にとって、これは重要な入口です。15個の赤球を捌くのはショット選択が複雑すぎますが、6個なら台上の見通しが利き、1フレームを完走できます。
スヌーカープラス:球24個・最高210点
1959年にジョー・デイビス氏が考案した派生ルールで、オレンジ(8点)とパープル(10点)を追加した24個構成です。
最高ブレイクは210点(フリーボール込みで221点)。現在は競技として定着していませんが、「球数を足せば上限点も変わる」という設計の分かりやすい例です。同年の1959 News of the World Snooker Plus Tournamentで採用されました。
スヌーカープラスは商業的には成功しませんでした。球数を増やせば面白くなるとは限らない、という歴史的な事例でもあります。現在の主流は15レッドと6レッドの2形式です。
日本でスヌーカー台に触れるには?東京4店・大阪1店という現実
日本でスヌーカー台を置く店は極めて少なく、ビリヲカ掲載データでは東京都200店中わずか4店(計8台)、大阪府140店中1店(2台)です。
球数を知っても、触れる場所がなければ意味がありません。ここが既存記事の最大の欠落部分です。
設置実態(2026年8月時点・ビリヲカ掲載データ)
| 地域 | 掲載店舗数 | スヌーカー台設置店 | 内訳 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 200店 | 4店(計8台) | スヌーカークラブ(荒川区)3台/ビリヤードローザ(豊島区)2台/147ビリヤードクラブ(新宿区)2台/バグース新宿 1台 |
| 大阪府 | 140店 | 1店(計2台) | ビリヤード&スヌーカー センチュリー(池田市)2台 |
設置率は東京で2%、大阪で0.7%。Wikipedia「スヌーカー」には2005年時点で国内43台という記述もあり、もともと台数が限られている競技です。
掲載データは更新時点のものです。訪問前に必ず店舗へ電話で「スヌーカー台は稼働していますか」と確認してください。台はあっても常設ではない、またはメンテナンス中というケースがあります。
22個の球に触れるための実践チェックリスト
- 検索方法を変える。 ビリヲカやPOOL BOOKなどのビリヤード場検索サイトで、都道府県を選んだうえで「スヌーカー台数順」に並べ替えます。「ビリヤード 近く」で探しても、スヌーカー台のある店はまず出てきません。
- 現実の少なさを先に把握する。 東京4店・大阪1店という前提で、移動時間を含めた計画を立てます。近隣にない場合は、遠征を1日行事として組むほうが確実です。
- 初回は6レッド(球13個)から始める。 15レッドは1フレームが長く、初心者だと1時間で終わらないことがあります。6レッドなら完走でき、赤→カラーの交互ルールが身体に入ります。
- 自分のキューは持ち込まない。 ポケット用キューの先角11〜13mmは、直径52.5mmのスヌーカー球に対して太すぎます。ハウスキュー(スヌーカー用)を借りてください。
- 自宅導入は最終手段。 12フィート台(385×205×85cm)はプロショップ セントラルで税込999,999円(2026年8月時点、為替により変動と明記)。設置には385×205cmの台本体に加え、キューを引くスペースが四方に必要です。現実的とは言えません。
「まず1回触ってみたい」なら、ハウスキュー+6レッド+平日昼の空いている時間、という組み合わせが最も失敗しません。台が空いていないと練習にならないのが、台数の少ない競技の実情です。
専門家・公的情報の見解|どの数字を信じるべきか
数字が食い違うときは、競技を統括する国際団体の公式規則を最上位の根拠としてください。スヌーカーではWPBSA/IBSFの規則が該当します。
情報源の信頼度は次の順で考えます。
- WPBSA/IBSF公式規則(2022年版) — 球の構成、直径52.5mm±0.05mm、1セット内の重量差3g以内、プレーエリア3569×1778mm(±13mm)まで条文で規定。数値の一次ソースです。
- 公益社団法人日本ビリヤード協会(NBA)競技規則(2017年) — ポケットビリヤードの球規格(直径56.5〜57.2mm、重量165〜175g)をWPA国際競技規定に準拠して規定。
- 日本スヌーカー連盟(JSA) — 国内の統括団体。競技普及の情報源として有用ですが、球数表記(21個)は手球を除いた的球ベースと解釈する必要があります。
- 一般の解説サイト・百科事典 — 概要把握には有用ですが、数値は必ず1〜2の一次情報で照合してください。
スヌーカーボールの直径は52.5mm、公差は±0.05mm。1セット内の重量差は3g以内。
(出典:WPBSA/IBSF Official Rules, Section 1, Rule 2(b), 2022年版)
規則は改訂されます。本記事が参照しているのは2022年5月更新版です。競技会に出る予定がある方は、WPBSA公式サイトで最新版のPDFを確認してください。数値が変わることは稀ですが、手続き規定は更新されます。
やってはいけないNG対応|球数まわりでよくある間違い
最も危険なのは、内訳を確認せずに「21個」「22個」だけを暗記することです。文脈が変わると即座に答えを外します。
- NG1:内訳を言えないまま数だけ覚える。 「赤15+カラー6+白1」を言えれば、22個も21個も15個もその場で導けます。逆に数字だけの暗記は応用が効きません。
- NG2:「147が最高得点」と言い切る。 理論最大は155点、実戦記録は153点(2026年3月20日)です。「赤15個で到達できる上限が147点」という言い方が正確です。
- NG3:ポケットビリヤードの球やキューで代用しようとする。 球径が52.5mmと57.15mmで約4.6mm違い、ラック・ポケット・スポット位置のすべてが噛み合いません。
- NG4:予約なしでスヌーカー台のある店へ行く。 東京でも4店8台しかありません。台が埋まっていれば待ち時間がそのまま無駄になります。
- NG5:初回から15レッドに挑む。 1フレームが終わらず、ルールを体得する前に時間切れになります。6レッド(13個)から始めてください。
- NG6:カラーボールを落として台に戻し忘れる。 赤球が残っている間、カラーは必ずスポットに戻します。戻し忘れは進行のやり直しにつながり、同席者にも迷惑がかかります。
マナー面では、相手のショット中に台の周りを動かない、視界に入る位置に立たない、という点が特に重要です。スヌーカーは1ショットの集中度が高く、視界のノイズが直接ミスにつながります。ポケットビリヤード以上に厳格な競技文化がある、と考えておいてください。
まとめ|球数の答えと、次にやること
スヌーカーの玉の数は、公式規則ベースで22個。台に並ぶ的球なら21個、ラックに入れる赤球なら15個です。
要点を整理します。
- 22個 = 赤15+カラー6+手球1(WPBSA公式規則 Section 1, Rule 2(a))
- 21個 = 手球を除いた的球の数。JSA等の「21個」表記はこれを指す
- 点数 = 赤1/黄2/緑3/茶4/青5/桃6/黒7
- 147点 = 赤15個で到達できる上限。155点が理論最大、153点が2026年3月20日の実戦最高記録
- 6レッド = 球13個・最高75点。初心者の現実的な入口
- 球径 = スヌーカー52.5mm/ポケット57.15mm/キャロム61.5mm。代用不可
- 設置実態 = 東京200店中4店(8台)、大阪140店中1店(2台)
次の行動は2つです。第一に、ビリヤード場検索サイトで自分の都道府県を「スヌーカー台数順」で確認すること。第二に、店が見つかったら電話で稼働を確認し、6レッドで1フレーム打たせてもらうこと。球数の知識は、実際に22個の球が並んだ台を見た瞬間に腑に落ちます。
よくある質問
スヌーカーの玉の数は結局21個ですか、22個ですか?
手球を含めれば22個、含めなければ21個です。公式規則(WPBSA/IBSF 2022年版 Section 1, Rule 2(a))は「15 Reds+各色1個+White」と記載しており、セット総数は22個になります。日本スヌーカー連盟などの「21個」表記は手球を除いた的球の数を指しています。クイズや試験なら22個と答えるのが安全です。
ビリヤードの玉の数は何個ですか?
競技によって異なり、単一の答えはありません。エイトボールとローテーションは16個(的球15+手球1)、ナインボールは10個(的球9+手球1)、スヌーカーは22個、スリークッションは3個、四つ玉は4個、イングリッシュビリヤードは3個です。「ビリヤード=16個」と覚えるのは、ポケットビリヤードに限った話だと理解しておいてください。
スヌーカーの点数は色ごとにどう決まっていますか?
赤1点、黄2点、緑3点、茶4点、青5点、桃6点、黒7点です。赤球はポットしても台に戻しませんが、カラーボールは赤球が台上にある間は毎回元のスポットに戻されます。この仕組みがあるため、黒(7点)を繰り返し使って高得点を積み上げられます。赤球が尽きた後は黄→黒の順に低い点数から片付けます。
スヌーカーの147とは何ですか?それが最高得点ですか?
147点は「赤球15個をすべて黒(7点)と組み合わせて落とし、最後にカラー6個をクリアした」場合の得点で、マキシマムブレイクと呼ばれます。ただし最高得点ではありません。フリーボールが与えられると任意の球を赤として扱えるため理論最大は155点になり、2026年3月20日にはロニー・オサリバン選手が実戦で153点を記録しています(World Snooker Tour公式)。
スヌーカーとポケットビリヤードは何が違いますか?
球数・球径・台サイズ・得点方式のすべてが異なる別競技です。スヌーカーは球22個・直径52.5mm・12フィート台(プレー面3569×1778mm)で得点を積み上げる方式、ポケットビリヤードは球16個(エイトボール)・直径57.15mm・9フィート台で規定の球を落として勝敗を決めます。球もキュー(先角9〜10mm対11〜13mm)も互換性がないため、道具の流用はできません。
初心者はどこでスヌーカーを体験できますか?
スヌーカー台のあるビリヤード場を検索サイトで「スヌーカー台数順」に並べ替えて探します。ビリヲカ掲載データ(2026年8月時点)では東京都200店中4店(荒川区3台、豊島区2台、新宿区2台+1台の計8台)、大阪府140店中1店(池田市2台)と非常に限られます。訪問前に電話で稼働確認をし、初回は球13個の6レッドスヌーカーから始めるとルールを体得しやすくなります。




