まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
補足
この記事は、WPA(世界ポケットビリヤード協会)Rules of Play(2025年9月15日施行版)とJPBA(日本プロポケットビリヤード連盟)競技規則(2017年2月1日版)の本文を、2026年11月7日に確認して書いています。JPBAは2026年6月8日のお知らせで、NBA(日本ビリヤード協会)の改定規定を6月20・21日の公式戦から採用すると告知しました。2017年版と違う点は本文で示します。
結論:ビリヤードのスタート位置はどこ?
位置を表す4つの言葉
| 用語 | 意味 | 位置 |
|---|---|---|
| ヘッド | ブレイクする人が立つ側 | 台の手前の短いクッション |
| ヘッドライン(ヘッドストリング) | キッチンの境界線 | ヘッド側から2ポイント目を結ぶ線(台の長さの1/4) |
| キッチン | 手球を置ける範囲 | ヘッドのクッションとヘッドラインの間 |
| フットスポット | ラックを置く基準点 | フット側2ポイント目の線と、台の縦の中心線が交わる点 |
ヘッドラインの「上」はキッチンではない
スタート位置がずれる主な原因を深掘り

原因1:ポイントの数え方を間違える
原因2:ヘッドラインの上もキッチンだと思っている
原因3:9ボールのラックが団体で違う
原因4:台の大きさで距離が変わることを知らない
原因別の見分け方
| 起きていること | 考えられる原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| ラックが奥すぎる・手前すぎる | ポイントの数え間違い | ポケットの隣を1として、長い辺の2ポイント目を左右で結ぶ |
| 「手球が出てる」と言われた | ライン上の誤解 | しゃがんで台の横から、手球の中心が線より手前にあるかを見る |
| 9ボールの並べ方を注意された | 団体・店のルールの違い | 1オンフットか9オンフットかを店や大会に聞く |
| いつもと距離感が違う | 台サイズの思い込み | 台の表示サイズを見て、ポイントの数で置き直す |
キッチンの奥行きは何cm?台サイズ別の実寸で確かめる
計算の手順
- プレイ面の長さLを確かめる(クッションの先端から先端まで。枠の外側ではありません)
- ポイントの間隔を出す:L÷8
- キッチンの奥行きを出す:L÷4(ポイント2個分)
- ヘッドスポット・フットスポットの位置を出す:それぞれのクッションからL÷4
- センタースポットの位置を出す:L÷2
9ft・8ft台の実寸表
| 項目 | 計算式 | 9ft台(L=254cm) | 8ft台(L≒233.7cm) | ポイント何個分 |
|---|---|---|---|---|
| ポイントの間隔 | L÷8 | 約31.75cm | 約29.2cm | 1個分 |
| キッチンの奥行き | L÷4 | 約63.5cm | 約58.4cm | 2個分 |
| フットスポット(フット側クッションから) | L÷4 | 約63.5cm | 約58.4cm | 2個分 |
| センタースポット | L÷2 | 約127cm | 約116.8cm | 4個分(サイドポケットの位置) |
ケース別の対処:ナインボールなどゲーム別の並べ方
ゲーム別の比較表
| ゲーム | フットスポットの球 | ラックの形 | ブレイク成立の条件(ポケットなしの場合) | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 8ボール | 頂点の球 | 三角形。8番は中央、底辺の両端はソリッドとストライプを1個ずつ | 4個以上がクッション。満たさないとイリーガルブレイク | WPA 4.2・4.3 |
| 9ボール(WPA) | 9番 | 菱形。1番が頂点(ヘッド側)、9番が中央 | 4個以上がクッション(満たさないとファウル)。さらに3個がヘッドラインを越える | WPA 5.2・5.3 |
| 9ボール(JPBA 2017年版) | 1番(9オンフットかつセルフラックは9番) | 菱形。9番が中央 | スリーポイントルールを採用する場合がある | JPBA 第9章 |
| 10ボール | 1番(頂点) | 三角形。10番が中央 | 4個以上がクッション。満たさないとファウル | WPA 6.2・6.3 |
| 14-1(ストレートプール) | 頂点の球 | 15個の三角形 | コールした球が入らない場合、手球と的球2個がクッションへ。満たさないとファウルで2点減点 | WPA 7.3 |
| ローテーション | 1番 | 15個の三角形 | 2ラック目以降は、キッチンに戻った手球の位置からブレイク | JPBA 第11章 |
ナインボールの並べ方
- 9番をフットスポットの上に置く
- 1番を菱形の頂点(ヘッド側)に置く
- 残りの7個を、隙間ができないように並べる
- ラックを外して、球が動いていないか確かめる
注意
ローテーションの2ラック目以降は、手球を手で戻せるとは限りません。JPBA競技規則(2017年版)第11章では、最後の球を入れたあと手球がキッチンに戻らなければ、ブレイク権が相手に移ります。
ビリヤードのブレイク位置はセンターとサイドどちらがいい?
技量別の置き方の目安
| 段階 | 置く位置 | 理由 |
|---|---|---|
| 始めたばかり | センター(ヘッドスポット付近) | ラックまでまっすぐで、正面に当てやすい |
| 正面に当てられるようになった | センターから少しサイド寄り | 角度がついても当たるかを確かめる |
| 9ボールで次の一手を考えたい | サイド寄り | サイドからのブレイクがよく紹介されている |
強さより正確さを優先する
予防・再発防止のコツ:ブレイク前30秒チェック
- [ ] フットスポットのシールの位置は、2ポイント目の線と中心線の交点と合っているか
- [ ] スポットの球がスポットの上にあるか。9ボールは1オンフットか9オンフットか
- [ ] ラックの球の間に隙間がないか
- [ ] 手球の中心がヘッドラインより手前にあるか(線の上はNG)
- [ ] 置く位置はセンターかサイド寄りか(初心者はセンター)
- [ ] スリーポイントルールがあるか。ある場合、ヘッドライン通過をどう判定するか
- [ ] 2ラック目以降のブレイク方法(勝者ブレイク・交互ブレイク・ローテーションの戻し位置)
専門家・公的情報の見解:WPA・JPBA・NBAのルールは?
各団体のルールの要点
1番を頂点に、9番を菱形の中央かつフットスポット上に置く。手球はヘッドストリングより上(キッチン)から始める。(WPA Rules of Play・要旨)
最近の改定
| 公開日 | 内容 | 情報源 |
|---|---|---|
| 2026年3月24日 | WPAの更新の解説。9ボールは9オンフットが標準で、大会運営者の判断で1オンフットも選べる。スリーポイントルールでは、的球がヘッドラインに触れるだけでは不十分。10ボールのセーフティコールは廃止 | Billiards-cues.jp |
| 2026年6月8日 | NBAが競技規定を改定。9ボールのヘッドライン通過の判定を「的球の端」から「的球の中心」へ。10ボールのセーフティコールを廃止。適用時期は各団体の判断 | NBA |
| 2026年6月8日 | JPBAが、NBAの改定規定を6月20・21日の公式戦から採用すると告知 | JPBA |
補足
JPBA競技規則(2017年版)は「的球がヘッドラインに少しでも接すれば通過とみなす」と定めていました。上の改定で、JPBA公式戦の判定は「的球の中心」に変わっています。店や古い版のルールでは、触れれば通過とする場合も残るので、始める前に確かめましょう。
やってはいけないNG対応
よくあるNGと直し方
- 手球の中心を線の上に置いて撞く:キッチンの外とみなされます。線より手前に置き直しましょう。
- ポケットの隣を数えずにラックを置く:ラック全体がずれます。ポケットの隣を1ポイント目として数えます。
- 自分が覚えたルールを相手に押しつける:9ボールのスポットの球は団体で違います。始める前にすり合わせましょう。
注意
反則かどうか迷う場面では、自分で判断せずに審判や店のスタッフに確認しましょう。大会では、その大会のルールブックが優先されます。




