条文番号は、NBAルールブック(2025年9月改訂版)の本文と、2026年6月8日の改定のお知らせを2026年11月3日に照合したものです。「12種類」は初心者が覚えやすいように編集部がまとめた数で、公式の分類数ではありません。お店のハウスルールや大会要項が優先される場合もあります。
ビリヤードのファウルの種類は?まず覚える12個と種目別の罰
12種類のファウル一覧と種目別ペナルティ
| ファウル | 内容 | ナイン/テン/エイト | ローテーション | 14-1 | NBA条文(2025年9月版) |
|---|---|---|---|---|---|
| スクラッチ | 手球がポケットに落ちる | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第1条 |
| 場外 | 手球が台の外へ出る | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第9章第3条第4項にブレイク時の例示あり※ |
| 球触り | タップ以外の部分や体・服・器具が球に触れる | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第2条 |
| 球を手に持つ | 手球や的球を誤って手に持つ | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第2条第3項 |
| 二度撞き | 1回のショットでタップが手球に複数回当たる | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第5条(フローズン時は例外) |
| 押し撞き | 手球と的球の接触が長くなるように押し出す | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第5条 |
| 浮き足 | 両足が床から離れた状態で撞く | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第8条 |
| ノークッション | 当てた後、どの球もクッションに当たらずポケットもない | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第10条 |
| ミスキューで飛び越え | ミスキューで的球を一部でも飛び越える | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第11条 |
| 計測目的の目印 | 物を置いたりマーキングしたりして距離を測る | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第6章第9条 |
| 球が止まる前に撞く | 全部の球が止まる前にショットする | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第4章第6条第1項 |
| タイムオーバー | タイム制の試合で持ち時間を超える | 手球フリー | 置き方を選択 | −1点 | 第9章第6条第2項など(タイム制の試合のみ) |
※手球の場外について、第6章の本文で独立した条文は確認できませんでした。第9章第3条第4項には、ブレイク時のファウル例として「手球場外飛び出し」が書かれています。
- ナイン・テン:相手は手球をテーブル上の自由な位置に置けます(第9章第6条、第10章第7条)。
- エイト:罰は手球フリーです(第12章第7条)。ブレイク時を除き、8番をポケットインしたショットでファウルすると、そのゲームは負けです(同条第4項(a))。
- ローテーション:相手が、手球と最小番号の球の位置を選んで宣言します(第11章第7条第3項)。
- 14-1:1回につき1点減点です(第13章第9条第2項)。スクラッチのあとは手球をヘッドライン内に置き、それ以外は現状のままプレーします(第13章第8条第4項・第5項)。
ナインボールのファウルで特に注意する点は?
ファウルが起きる主な原因は?ショット前・中・後の3タイミング

ショット前:置く・測る・急ぐ
- 目印を置く:ボールなどの物を使って距離やポジションを確かめると、ファウルです(第6章第9条第2項)。
- 小物の置きっぱなし:台から飛び出した球がチョークなどに当たって台に戻ると、ファウルです(第6章第4条)。
- 球が止まる前に撞く:その場で回転している手球を撞くのも含めて、ファウルです(第4章第6条第1項)。
ショット中:フォームと球の近さ
- ブリッジの手や袖、キューの根元が別の球に触れる(球触り)
- 遠い球に届かせようとして、両足が床から浮く(浮き足)
- 手球と的球が近いときに、手球へ2回当たる(二度撞き)、押し出す(押し撞き)
- クッションに付いた手球を明らかに押さえ込んで撞く(第6章第6条)
- ミスキューで的球を少しでも飛び越える
ショット後:止まるまでがショット
「2ファウルの宣告を忘れる」はファウルではありません。ただ、宣告がないとスリーファウルが成立しないので、後で揉める原因になります。
原因別の見分け方は?「今のショットはファウル?」判定チャート
- 手球はポケットに落ちた?
- はい → ファウル(スクラッチ)
- いいえ → 2へ
- 最初に当たったのは正しい球?(ナイン・テン・ローテーションは最小番号の球)
- いいえ → ファウル
- ほぼ同時で区別できない → 正しい球が先と判断(NBA第9章第6条第1項)→ 3へ
- はい → 3へ
- 当てた後、ポケットインか、どれかの球がクッションに当たった?
- いいえ → ファウル(ノークッション)
- クッションに触れていた球が離れただけ → クッションに当たった扱いにならず、ファウル(第6章第10条(a))
- はい → 4へ
- タップ以外が球に触れた?タップが手球に2回当たった?
- はい → ファウル(球触り・二度撞き)。ただし手球と的球がフローズン(密着)のときの二度撞きは例外です
- いいえ → 5へ
- 撞いた瞬間、少なくとも片足は床に着いていた?
- いいえ → ファウル(浮き足)
- はい → セーフ(正当なショット)
| 判定 | 次に起きること |
|---|---|
| ファウル | 相手に順番が移ります。ナイン・テン・エイトなら相手は手球フリーです |
| セーフ | 球が入れば続けて撞けます。入らなければ相手の番です |
このチャートは主なファウルだけを扱っています。押し撞きやミスキューでの飛び越えは別に確認してください。WPA(世界ルール)は2025年6月27日の改定で、ファウルかどうか判断できない場合は原則として正当なショットとする、と定めました。
うっかりファウルを防ぐには?10項目のセルフチェック表
| タイミング | チェック項目 | 対策 |
|---|---|---|
| ショット前 | □ キューを台に置いて角度を測る | NBAでは2026年6月の改定でファウルではなくなりました。古い版のルールを使う大会もあるので要項を確認します |
| ショット前 | □ チョークを狙いの目印に置く | 目印は目で覚え、物は置きません |
| ショット前 | □ 台上にチョークや小物を置きっぱなし | 撞く前に台の上を一度見渡します |
| ショット前 | □ 球が止まる前に構えて撞く | 全部の球が止まってから構えに入ります |
| ショット中 | □ ブリッジの手や袖が別の球に触れる | 袖をまくり、手は球から指1本ぶん離します |
| ショット中 | □ 遠い球で片足立ちからジャンプする | 片足が床から浮きそうならメカニカルブリッジを使います |
| ショット中 | □ クッションに付いた手球を押さえ込む | キューを立てすぎず、短いストロークで撞きます |
| ショット中 | □ 近い的球で二度撞きする | 真っすぐ押し込まず、角度をつけて薄めに当てます |
| ショット後 | □ ゲームボール後に動いている手球を拾う | 全部の球が止まるまで手を出しません |
| ショット後 | □ 相手の2ファウルを宣告し忘れる | 相手が撞く前に「ツーファウルです」と伝えます |
ケース別の対処:二度撞き・ノークッション・片足ショット
ビリヤードの二度撞きになりやすい場面は?
- 真っすぐ押し込むのではなく、角度をつけて薄めに当てる
- 長く撞き抜かず、短いストロークで止める
- 審判がいないときは、撞く前に相手に見ていてもらう
ビリヤードのノークッションを避けるには?
ビリヤードは片足立ちでもファウル?
台に腰掛けて撞くときも、片足は床に残します。足元はご自身では見えにくいので、心配なら相手に確認してもらうと揉めずに済みます。
ビリヤードのスリーファウルはいつ成立する?宣告と数え方
ナインボールで成立する3つの条件
- 同じプレーヤーが、同じラック中に3回連続でファウルする(第9章第6条第3項)
- 2ファウルの時点か次のショットに入る前に、レフリーか相手プレーヤーが2ファウルを宣告している(同項)
- 正常にブレイクできなかったブレイキングファウルは、3回に数えない(第9章第4条第2項)
- 相手が2回続けてファウルしたら、相手が撞く前に「ツーファウルです」と伝える
- 相手が聞こえたか、うなずきなどで確認する
- 3回目のファウルが起きたら、そのラックは相手の負け
14-1とローテーションでは負けにならない
予防・再発防止のコツ:きわどい場面の扱いと撞く前の確認
きわどい場面は公式にどう扱う?
| 場面 | 扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 手球と的球がフローズン | 二度撞きの例外 | NBA 第6章第5条 |
| 最小番号と別の球にほぼ同時に当たった | 最小番号が先と判断 | NBA 第9章第6条第1項、WPA 2025年改定 |
| ファウルかどうか判断できない | 原則として正当なショット | WPA 2025年改定 |
| ポケットで止まった球が後から落ちた | 全球静止から5秒までならポケットイン | NBA 第4章第5条第1項 |
| クッションに触れていた球が離れただけ | クッションに当たった扱いにならない | NBA 第6章第10条(a) |
| ミスキューで的球を一部飛び越えた | ファウル | NBA 第6章第11条 |
撞く前の確認を6ステップにする
- 全部の球が止まったかを見る
- 台の上のチョークや小物をどける
- 最初に当てる球(最小番号など)を確かめる
- ブリッジの手と袖が、ほかの球から離れているか見る
- 片足以上が床に着くスタンスか確かめる
- 撞いた後は、全部の球が止まるまで台に手を出さない
専門家・公的情報の見解:2026年NBA改定とWPAルール
2026年6月のNBA改定で変わった5つの点
| 項目 | 改定前(2025年9月版) | 改定後 |
|---|---|---|
| 計測で台上に置いたキューから手を離す | ファウル(第6章第9条第1項) | ファウルではない |
| ファウル以外の理由で動いた球 | — | 可能な限り元の位置へ戻す |
| ファウルで動いた的球 | — | 元に戻さない |
| 的球を誤って手に持つ | ファウル(第6章第2条第3項) | ファウル。その球はポケットインに準じて扱う |
| ナインボールのスリーポイントルール | 的球が少しでもヘッドラインに接すれば通過 | 的球の中心で通過を判定 |
| テンボールのセーフティコール | あり | 廃止 |
WPA(世界ルール)の2025年改定
- キューが台上にあるときに手を離しても、ファウルにしない
- 正しい球と別の球(またはクッション)にほぼ同時に当たり判断できないときは、正しい球が先とみなす
- ファウルかどうか判断できないときは、原則として正当なショットとする
- 「手球のファウルのみ(Cue Ball Fouls Only)」を「All Ball Fouls」の代わりに採用することは認めない
- ナインボールは「9番をスポットに置くラック」が標準。スリーボールルールでは球の中心がヘッドストリングを越える必要がある
種目で「見分ける必要」が変わる:9ボールとワンポケット
| 種目 | 標準ファウルの罰 | 手球の再開位置 |
|---|---|---|
| 9ボール(5.7) | 相手のボールインハンド | ファウルの種類に関係なく台上のどこでも |
| ワンポケット(12.8) | どれも−1点 | 原則は止まった位置のまま。キッチン内に置けるのはスクラッチ・台外(3.1)と、キッチン内から撞いたときの違反(3.11の第2段落)だけ |
- 対象は標準ファウルだけです。3回連続ファウルなどの重大ファウル(5.8・12.9)は罰が別です。
- Web CUE'Sのワンポケット解説も同じ扱いです。ただし掲載日の記載はありません。
NBAルールブック2025年9月版にはワンポケットの章がありません。国内のお店や大会では独自ルールの場合があります。
やってはいけないNG対応は?揉めごとを増やす5つの行動
- ファウルで動いた的球を自分で戻す:2026年6月のNBA改定では、ファウルで動いた的球は戻しません。
- 宣告なしで3回目の負けを主張する:2ファウルの宣告がなければ、スリーファウルは成立しません。
- 古いルールのまま「キューを置いて測ったからファウル」と言う:NBAの改定後は、台上に置いたキューから手を離してもファウルではありません。
- ブレイキングファウルを3回に数える:ナインボールでは、正常にブレイクできなかったファウルはスリーファウルに含めません。
- 撞き終わってから文句を言う:判定が難しそうな場面は、撞く前に中立な第三者へレフリーを頼めます(第5章)。大会なら審判や大会本部に判断を任せます。
判定が割れたら、プレーを止めて確認しましょう。そのまま続けると、どこからやり直すのか分からなくなってしまいます。
まとめ:ファウルは「タイミング×種目」で覚える
よくある質問
ビリヤードのノークッションとは何ですか?
チョークに球が当たって戻ったらファウルですか?
手球フリーでは手球をどこに置いてもいいですか?
お店で遊ぶときも公式ルールどおりですか?
テンボールのセーフティコールはいまも必要ですか?
2026年11月3日時点で確認できたNBAの規定と改定内容をもとにしています。ルールはまた改定されることがあるので、最新のルールブックも見てみてくださいね。




